Visual Studio 2022でWinUI 3アプリ開発:空のアプリとパッケージプロジェクトの違いと選び方

空白のアプリ、Windows アプリケーション パッケージプロジェクトでパッケージ化(デスクトップのWinUI 3)

Visual Studio 2022でWinUI 3を使ったデスクトップアプリケーションを開発する際、多くの開発者が最初に直面するのが「どのテンプレートを選択すべきか?」という問題です。特に「空のアプリ、パッケージ化(デスクトップのWinUI 3)」と「空白のアプリ、Windows アプリケーション パッケージプロジェクトでパッケージ化(デスクトップのWinUI 3)」の違いについては、初心者から中級者まで迷うポイントです。この記事では、これら2つのテンプレートの違いと、それぞれのテンプレートがどのような場合に適しているかを詳しく解説します。

WinUI 3とは?

まず、WinUI 3とは、Microsoftの最新のユーザーインターフェース(UI)ライブラリであり、デスクトップアプリケーション開発において使われるUIフレームワークです。WinUI 3は、Windows 10およびWindows 11向けのネイティブアプリケーションを開発するための強力なツールで、Modern Windows UIのデザインに基づいたシンプルで美しいアプリケーションを構築することができます。

WinUI 3は、Windows App SDKの一部として提供されており、Windowsデスクトップアプリケーションに必要なすべてのコンポーネントを含んでいます。これにより、開発者は最新のUIコンポーネントやコントロールを利用して、視覚的に魅力的で高性能なアプリケーションを構築することができます。

「空のアプリ、パッケージ化(デスクトップのWinUI 3)」と「空白のアプリ、Windowsアプリケーション パッケージプロジェクトでパッケージ化(デスクトップのWinUI 3)」の違い

Visual Studio 2022 WinUI 3 新規プロジェクト

1. 空のアプリ、パッケージ化(デスクトップのWinUI 3)

“Windows UIライブラリ(WinUI 3)に基づいてデスクトップ アプリを作成するためのプロジェクトテンプレートと、Microsoft Store を介したサイドローディングまたは配布用のMSIXパッケージです。”

このテンプレートは、WinUI 3を使ったシンプルなデスクトップアプリケーションを作成するための基本的なテンプレートです。通常、最小限の構成で、開発者が自分でUIやロジックを追加する形になります。主に以下のような特徴があります。

特徴

  • 単一のプロジェクト構成: アプリケーションのソースコードと設定ファイルがすべて1つのプロジェクトに含まれます。
  • パッケージ化: アプリケーションはMSIX形式でパッケージ化され、デスクトップアプリとして配布するための準備が整っています。
  • 簡単なスタート: このテンプレートは、開発を始めるための最小限のセットアップを提供するので、すぐにアプリの構築を開始できます。

使用シーン

  • シンプルなデスクトップアプリケーションの開発
  • 最初から複雑な構成を必要とせず、軽量で素早くアプリを作りたい場合
  • 少ない依存関係でアプリを作成したい場合

2. 空白のアプリ、Windowsアプリケーション パッケージプロジェクトでパッケージ化(デスクトップのWinUI 3)

“Windows UIライブラリ(WinUI 3)に基づいてデスクトップ アプリを作成するためのプロジェクトテンプレートです。Microsoft Store を介してサイドローディングまたは配布するための MSIX パッケージを作成するために Windows アプリケーションパッケージ(WAP)プロジェクトが含まれています。”

このテンプレートは、より複雑なアプリケーションを作成する際に適しています。特に、複数のプロジェクトを一元管理したい場合に便利です。このテンプレートを使用する場合、アプリケーションのソースコードはもちろん、パッケージングに関する設定やマニフェストファイルなどを管理するための複数のプロジェクト構成が含まれます。

特徴

  • 複数プロジェクトの構成: アプリケーション本体とパッケージング用のプロジェクト(.wapprojファイル)が別々のプロジェクトとして管理されます。
  • パッケージのカスタマイズ: 複数のプロジェクトをまとめてMSIXパッケージにするため、パッケージの構成やマニフェストのカスタマイズが可能です。
  • 拡張性: より大規模なアプリケーションに対応できる構成になっています。

使用シーン

  • 複雑なデスクトップアプリケーションの開発
  • 複数のアプリケーションやライブラリを1つのMSIXパッケージにまとめたい場合
  • パッケージマニフェストを個別にカスタマイズしたい場合
  • 複数のプロジェクトを一元的に管理する必要がある場合
空白のアプリ、Windows アプリケーション パッケージプロジェクトでパッケージ化(デスクトップのWinUI 3)

主な違い

項目空のアプリ、パッケージ化空白のアプリ + パッケージプロジェクト
構成単一プロジェクト複数プロジェクト(本体 + パッケージ)
カスタマイズ性限定的高い(マニフェスト含む)
用途小規模~中規模のアプリ向け中~大規模のアプリ向け
拡張性少ない高い

どちらを選ぶべきか?

1. シンプルなアプリケーションの開発を始めたい場合

もし、素早くシンプルなアプリケーションを作成したいのであれば、「空のアプリ、パッケージ化(デスクトップのWinUI 3)」テンプレートが最適です。このテンプレートを使用すれば、最小限のコードと設定で、すぐにアプリケーション開発を開始できます。

2. 複数のプロジェクトを管理したい場合

もし、アプリケーションが複雑で、複数のプロジェクトやライブラリを一元的に管理する必要がある場合や、パッケージングに関する細かなカスタマイズが必要な場合は、「空白のアプリ、Windowsアプリケーション パッケージプロジェクトでパッケージ化(デスクトップのWinUI 3)」テンプレートを選択することをおすすめします。

まとめ

WinUI 3を使用したデスクトップアプリケーションの開発には、「空のアプリ、パッケージ化(デスクトップのWinUI 3)」と「空白のアプリ、Windowsアプリケーション パッケージプロジェクトでパッケージ化(デスクトップのWinUI 3)」の2つのテンプレートがあります。どちらのテンプレートもMSIXパッケージでのアプリケーション配布に対応していますが、プロジェクト構成において大きな違いがあります。自分の開発したいアプリケーションの規模や複雑さに応じて、適切なテンプレートを選択することが重要です。

WinUI 3 / XAML の Grid.Width 設定方法

【初心者向け】PowerShellでモニター解像度を取得する方法を完全解説【複数ディスプレイOK】

PowerShellでディスプレイ解像度を取得する方法

Windows環境でスクリプトを使ってモニターのスクリーンサイズ(画面の解像度)を取得したいとき、PowerShellが非常に便利です。特に、マルチディスプレイ環境や管理スクリプトの一環として、画面サイズの取得処理を自動化したい場合に役立ちます。

本記事では、PowerShellで現在のスクリーンサイズ(画面解像度)を取得する方法を、初心者の方でもわかりやすく丁寧に解説します。実行できるサンプルスクリプト付きで、コピーしてすぐ使えます!


✅ PowerShellとは?

PowerShellは、Windowsに標準搭載されている強力なシェルおよびスクリプト言語です。システム管理や自動化処理に適しており、GUI操作では面倒なタスクをコマンド1行で実現できます。


🎯 目的:スクリーンサイズ(解像度)を取得する

「今使っているPCの画面サイズがいくつか知りたい」
「複数モニターのサイズをスクリプトで取得したい」

そんなとき、PowerShellを使えば、以下のような簡単なコードで解決できます。


👨‍💻 単一画面(メインディスプレイ)のサイズを取得するスクリプト

Add-Type -AssemblyName System.Windows.Forms

$screen = [System.Windows.Forms.Screen]::PrimaryScreen
$width = $screen.Bounds.Width
$height = $screen.Bounds.Height

Write-Output "スクリーン解像度: ${width} x ${height}"

このスクリプトをPowerShellで実行することで、現在使用しているメインディスプレイの解像度(例:1680 x 1050)を簡単に取得できます。

単一画面(メインディスプレイ)のサイズを取得するスクリプト

🖥 複数モニターすべてのスクリーンサイズを取得する方法

複数ディスプレイを接続している環境では、以下のコードですべてのモニターの解像度をリスト形式で取得できます。

Add-Type -AssemblyName System.Windows.Forms

foreach ($screen in [System.Windows.Forms.Screen]::AllScreens) {
$deviceName = $screen.DeviceName
$width = $screen.Bounds.Width
$height = $screen.Bounds.Height
Write-Output "$deviceName : ${width} x ${height}"
}

出力例:

複数モニターすべてのスクリーンサイズを取得

💡 よくあるトラブルと対処法

$screen.Bounds がうまく取得できない

これは、環境によって System.Windows.Forms が正しくロードされていない場合に起こることがあります。その場合は、以下を確認してください:

  • Windows上で実行しているか(LinuxやmacOS上のPowerShell Coreでは非対応)
  • PowerShellのバージョンが5.1以上であるか(確認コマンド:$PSVersionTable.PSVersion

📝 実用例:スクリプトでログ収集や自動レポートに活用

取得した画面解像度をログファイルに出力したり、ユーザー環境の診断情報として活用するケースも多いです。

"$env:USERNAME : ${width} x ${height}" | Out-File "C:\temp\screenlog.txt" -Append

このようにログファイルに追記すれば、複数ユーザー環境の管理にも役立ちます。


🔚 まとめ:PowerShellで画面解像度を取得するのは超簡単!

PowerShellを使えば、GUIでは確認しづらいスクリーンサイズをわずか数行で取得可能です。特に複数ディスプレイを扱っているユーザーや、システム管理者にとっては非常に便利なスクリプトになります。

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